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内容証明の効力


内容証明の効力

内容証明郵便を利用した場合の効力で、主要なものは以下の4つになります。

1 証拠としての証明力

内容証明による通知書であれば、いつ、誰に、どのような内容の意思表示をしたか、ということがすべて証明出来ます。
そしてそれを相手方が受取ったか否か、それはいつか、などが、すべて証明出来るのです。

※これが内容証明の本来的な効力です。

クーリングオフ、契約の解除や取消・債権放棄・時効の中断、時効援用、退職、など、裁判に発展した際に重要な証拠となります。


2 相手方への心理的な圧力

これは副次的(2次的)な効力です。
しかし、実際上は、こちらの方が大きな意味と効力を発揮しています。
内容証明郵便で通知することで、裁判にならずに未然に解決が出来ることはとても多いです。
実際、なかなか支払ってくれない相手が、内容証明郵便で通知を出しただけで支払ってくる、というようなことが多くあります。
内容証明郵便を、訴訟に入る前の最終通告とか宣戦布告だと考えられている方がいますが、かえって内容証明によって通知することで紛争やトラブルに発展せずに解決することは、実はとても多いのです。
それは、受け取った相手側も最終通告や宣戦布告であると受け止めるから、なのです。

「…今回は内容証明郵便で通知してきたのだからおそらく本気だろう。
 放っておく訳にはいかないだろうな。
 応じなければ裁判を起こす気だろう。
 そうなれば裁判所に出廷させられたり、
 弁護士に依頼する費用がかかったり、
 かえって面倒になるぞ。
 家族や勤務先にも心配をかけるなぁ。
 う~ん、やむを得ない。今回は素直に応じておくか」

、、、こんな感じです。

これが心理的効力(副次的効力)なのです。


3 時効中断事由としての「催告」

一定の事実状態が一定の期間継続した場合に、権利を行使しないでいると、所有者でない者が所有権を取得したり(これを「取得時効」といいます)、請求権が消滅したり(これを「消滅時効」といいます)します。
そして、この時効を中断するための方法として、民法では以下の4種類が認められています。

※時効中断事由
 (1)裁判上の請求(訴訟や支払督促の申立など)
 (2)差押、仮差押、仮処分
 (3)債務の承認(「債務確認書」や「猶予を求める手紙」など)
 (4)催告(ただし、6ヶ月以内に裁判上の請求をすること)

そして、この内容証明郵便は(4)の「催告」にあたり、時効を中断してくれる効力をもっています。
ただし、この「催告」の場合には、そのあと6ヶ月以内に(1)~(3)が無いと遡って消滅してしまいます。
催告は一度限りであり、再度繰り返して時効は中断しませんので注意が必要です。


4 確定日付を得られる
確定日付とは、その日付の時点で、その文書が確かに存在していたということを証明するための日付印のことです。
内容証明郵便の場合には、郵便局の日付印がなされる為、確定日付を得ることが出来ます。
確定日付は、私文書にのみ押印され、文書作成の日を確定する効力をもちます。
債権の譲渡やその承諾等の場合、確定日付がないと、第三者にその権利を主張することが出来ません。


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