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アパート・マンションの立ち退き要求/更新拒絶


立ち退き要求された場合


住んでいる住居を、ある日突然、大家から立ち退きの要求を受けることがあります。

・賃料延滞により契約解除と明け渡しを要求された
・大家の都合で契約更新をしないとの通告を受けた
・規約違反などを理由に退去するように要求された
・老朽化による建替えのため退室を求められている
・近隣からのクレームによって契約解除と言われた


もしくは、契約時に知らされていなかった重大な事情によって、とてもここには住めないという場合もあります。

・燐宅がヤクザの事務所だった
・前の入居者が自殺した部屋だった
・雨漏れや騒音などで生活できない
・墓地の跡地だと入居後に知った
などなど

上記のような項目は「物件の瑕疵」あるいは「心理的瑕疵物件」といい、不動産業者が重要事項説明書に記載して、事前に入居者に必ず説明しなければいけない「告知義務」を負います。
よって、もしもきちんとした説明を受けていなかった場合には、契約費用や引越し代その他の損害賠償を請求することができます。




引越しをするためには、膨大や時間や労力、そして費用がかかります。

・部屋探しや賃貸借契約
・保証人の用意
・引越し要する荷物の梱包や引越し業者の手配
・新たな部屋に合わせた家具の買い替え・調達
などなど。

その為、借主は、借地借家法という特別法で保護されています。
貸主からの立ち退き要求(契約の解除や更新拒絶)については、止むをえないような特別な事情でない限り、認められていません。
一見、正当に思われる立退き事由であっても、法律上の「正当事由」に該当しない場合には、立退き要求を拒否したり、立ち退き料を要求することが可能です。

仮に、契約書に「相当な理由がある場合には、貸主からの即時解約が出来るものとする」などと書かれていたとしても、その場合は、消費者契約法により、不当な条項として無効となります。


立ち退きの正当事由


立退きの理由が、貸主の都合(大家が自分で住みたい、または親族を住まわせたい、空室にしたら高く転売出来る、その他)である場合は、裁判所では、ほぼ認められません。

また、裁判においては、特約に形式的に違反しているだけでは足りず、賃貸人、賃借人間の信頼関係が破壊されるに至らなければ解除は認められないとされています。


賃料延滞

賃料の未払いを理由とする契約解除の場合、裁判では、最低でも3ヶ月分以上の未払いでないと、正当事由にはならないようです。
契約書に「1回でも賃料を支払わなかった場合は直ちに解除できる」と定めていても認められません。


無断転貸

居住用で貸した相手が別の人を住まさせたとなれば契約違反ではありますが、それでも、居住用の目的範囲内で使用し、賃料の遅延などが生じていないのであれば信頼関係が破壊されたとまでは認められず、立退きを求める正当事由には該当しません。
商業用の賃貸借で個人で契約したまま法人化して営業をした場合やオーナーが変更になった場合なども同様で、直ちに信頼関係が破壊されたとまでは認められません。


目的外使用

居住1名のみの定めがある場合で、他の同居者が増えたとしても、居住の用途で使用している場合には、信頼関係が破壊されたとは認められません。
ペット禁止の特約が定めてあるのにペットを飼った場合においては、直ちに正当事由とはなりませんが、ペットが大声で鳴いたり吠えたり、近隣に迷惑をかけるなどしてしまうと、用法違反として解除が認められる場合があります。

また、契約で定めた業種が飲食店であったものを、全く異なる風俗店として営業するなど、そのような営業であれば絶対に貸さなかったと認められるような場合においても、信頼関係が破壊されたとして契約の解除が認められます。


老朽化

建物の老朽化が進み、建替えの必要が生じたとして立ち退き要求をされる場合は、とても多くあります。
建物の構造(木造、鉄骨造、鉄筋コンクリート造)によっても異なりますし、昭和56年の建築基準法改正以前の建物は耐震強度が不十分なこともあります。
しかし、仮に大地震が来たら倒壊する恐れがあるとしても「今すぐ退去して建替えをすべき必要がある」と判断されることはありません。
また、建替え以外の補強工事など、退去しないでも済む場合であれば、立退きの正当事由とは認められません。
なお、裁判の場合、老朽化による建て替えが正当事由であると認められる場合であっても、立退料の支払が必要と判断されることが多いそうです。




立退き料の相場

引越しをするためには、膨大や時間や労力、そして費用がかかります。

立退き料には、法的な決まりがあるわけでは無く、必ず支払われるという性質のものではありませんが、立退請求を認める合理的な理由がない、または立退すべき必要性が低い、等という場合に、立ち退く側の損失を埋め合わせるものです。
そのため、一般的には、賃料の6カ月分~1年分とされておりますが、必ずしも明確や基準はありませんし、出来る限り、個別具体的に内訳を明示しないと、交渉は難航しますので、ご注意下さい。


立退き料として請求可能な項目としては、具体的には以下のようなものがあります。


移転に要する費用 引越費用、新住居の賃貸借契約にかかる敷金・礼金・仲介手数料、等。
敷金・保証金の返還 建て替えが理由での立退きの場合には、退去後のリフォームは生じませんので、原則として、全額の返還請求が可能です。
営業補償費/休業損害費 移転によって生じる営業上の利益損失相当の補償費用。各種の変更手続き届出によって生じる休業損害費。
移転通知費用 知人や友人、取引先、等への移転通知の発送にかかる費用。
荷造梱包費用など 荷造梱包などの引越作業に要する期間分の日当相当額。
その他 テナント等であれば、これまでに造作などによって支出した費用相当額の買取請求、移転によって生じる、名刺、封筒、印鑑等の処分費と作成費。
住居であれば、間取りの違いから生じるカーテンやカーペットの処分費や新たに購入するための費用。


契約の更新拒絶

また、通常、賃貸借の契約期間は2年ないし3年と定められていますが、契約期間満了の前に、「契約期間満了後、更新しません」という内容の更新拒絶通知がなされる場合も多くあります。

建物の賃貸借契約においては、契約更新を拒絶する場合、契約期間満了日の1年前から半年前までの間に通知しなければならないと定められています(借地借家法第26条)。

そして、更新拒絶の通知が契約期間満了日の半年以上前でなければ、自動的に従前と同じ内容で契約が更新されたものとみなされます。
この場合の更新を「法定更新」といいます。

では、更新拒絶の通知が契約期間満了日の半年以上前に届いていれば、出ていかなければならないのでしょうか?
そうではありません。
実は、契約の更新を拒絶する場合にも、正当な事由が必要とされています(借地借家法第28条)。


正当事由とは
建物賃貸人及び賃借人が建物を必要とする事情
建物の賃貸借に関する従前の経過
建物の利用状況
建物の現況
建物の明け渡しの条件として又は建物の明け渡しと引換えに建物の賃借人に対して財産上の給付をする旨の申出をした場合におけるその申出
などの事情を考慮して判断する、とされています。

定期賃貸借契約

普通賃貸借契約の場合、更新手続きを行なわなかったとしても、法定更新(自動更新)となり、老朽化で倒壊の危険がある、等の正当事由が無い限り、家主からの解約申し入れは認められません。

一方、定期賃貸借契約の場合は、契約期間が明確にされており、賃借人が更新を望んだとしても、自動更新をすることが出来ません。

また、期間が1年以上である賃貸借契約の場合、貸主(家主)からの解約申し入れについては、期間満了の6ヶ月以上前に、家主から賃借人へ通知する義務がありますが、1年未満の契約においては、この6ヶ月以上の前の通知が不要です。

もちろん、運営会社と合意をすることにより「再契約」をすることは出来ます。

ただし、定期賃貸借契約と認められるためには、以下の3つの要件を全て満たしていなければなりません。

定期賃貸借契約の3要件
(1)契約が書面で締結されていること。
(2)更新がなく期間満了により契約終了となることを上記(1)の契約書とは別の書面を借主に交付して説明していること。
(3)上記(2)の書面の交付が、上記(1)の契約の締結よりも前にされていること。

上記の要件が1つでも満たされていない場合、契約書の表題が「定期賃貸借」であったとしても、すべて「普通賃貸借」となります。

また、中途解約権の条項がない定期賃貸借契約の場合には、下記の3要件を全て満たしていなければ、借主から中途解約することが認められません。


定期賃貸借契約の3要件
(1)居住用の部屋であること
(2)借りている部分の床面積が「200平米未満」であること
(3)転勤等の「やむを得ない事情」があること



当事務所では、立ち退き要求の拒絶・立退き料の要求をサポートしております。

不当な立退き要求については、借地借家法により、借主は保護されます。
契約書に特約の定めがあったとしても、借地借家法に抵触する条項や、一方的に消費者に不利益となる条項は、借地借家法や消費者契約法により「無効」となります。



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